個人で賠償責任保険に加入したいけど、種類がいっぱいあってどこがお得かわからない
ずばり何が違うのかを簡単に知りたい!
という方向けに、私が実際に保険に加入する上で調べ尽くした内容を紹介していきます。
お得に保険加入したい方は必見です
結論から言うと私は「ナース専科」の保険に加入したのですが、どこをポイントにして比較したのか・選んだ理由について順にまとめていきます。
比較するポイント
看護師賠償責任保険は調べてみると、いろんな会社や協会で取り扱っていることがわかります。
正直「何を見ればいいの?」となりますが、比べるのは主に補償内容と年会費です
補償内容
まず大事になるのは実際に事故が起きた時の補償内容です。
看護師賠償責任保険に加入することで受けられる主な補償は3つ
- 「対人補償」
…看護業務中、患者さんにケガや後遺症を負わせた場合に適用される
例えば
採血で誤って神経を損傷してしまい痺れが残った。
薬剤の取り違えで後遺症を負わせてしまった。
などに対する補償
- 「対物補償」
…看護業務中、患者さんの私物や機材などを損壊した、誤って廃棄した場合などに適用される
例えば
ティッシュに包んであった補聴器や入れ歯を誤って捨ててしまった。
患者さん私物のパソコンを落としてしまった。
などに対する補償
ティッシュで包んであったはあるあるだと思いますが、高価なものの場合もあるので怖い
- 「人格権侵害」
…患者さんやその家族が人格を否定された、名誉毀損があったと感じて訴訟を起こした場合などに適用される
例えば
看護師が患者さんと接していて、何気なく発した言葉に患者さんが人格を否定されたと感じた。
身体拘束が不当なものであったと家族が訴えた。
などに対する補償です。
これは保険を調べていて、こうやって訴えられてしまうこともあるのかと学びました。
普段、患者さんのためを思ったことをしていてもそれがうまく伝わらずクレームにつながるケースもあるので、この補償は確かに大事だと感じます。
この3つの補償はだいたいどの保険でもカバーされていて、違うポイントは「最大の補償額」
基本保険料が高いところほど補償額も多いので、自分が考えるリスクとかけられるお金を比較して決めるのがおすすめです。
あとは保険によって、法律相談費用や感染に対する見舞金などが付いているものもあるので、そのあたりの補償を重視する場合は比較してみるのをおすすめします。
年会費
次に重要なのが年会費
個人で加入する場合に特に注意が必要なのは、ほとんどの保険は会員限定のものであるという点です。
つまり保険単体の値段は安く見えても、その団体に加入するための年会費が別途でかかる=結果的に高くつくという場合があります。
その点についても後述していきますので参考にしてみてください。
看護職賠償責任保険の種類
ここからは上記の比較するポイントを踏まえて、各会社や協会の保険について紹介していきます。
下記で紹介するもの以外にも看護職賠償責任保険を取り扱っている会社はありますが、この3つを上回る特徴的な要素はありませんでした。
比較対象を増やしすぎても悩みの種になってしまうので、あえて3つだけ取り上げています。
日本看護協会
日本看護協会の賠償責任保険に関する公式パンフレットはこちら
※保険の料金だけ見ると安く見えますが、実際は協会の会員限定の保険になるので別途で費用がかかります。
日本看護協会に加入するには、自身が所属する県の看護協会にも加入しないといけないので
5000円(日本看護協会の年会費)+ 県看護協会の年会費 が費用となります。
各都道府県によって年会費は異なり、だいたい5,000円~11,500円なので
日本看護協会の年会費と合わせて10,000円以上はかかる計算になります。
私は11000円/年かかっておりました…
ただ、看護協会に加入すると
- 研修や学会に会員料金で参加できる
- 「キャリナース」というサイトを使って文献検索できる
- 専用の図書館を利用できる
といった特典もあります。
看護師としてのスキルアップを目指す人、所属の病院で看護研究がある人にとってはメリットになると思うので参考にしてみてください。
私は派遣看護師で研究などから離れる=メリットが薄れるため退会を選びました
Willnext
Willnextの賠償責任保険に関する公式ホームページはこちら
加入には 一般社団法人日本看護学校協議会共済会 の会員になることが条件ですが、こちらの年会費100円と運営費810円は上記の値段に含まれているので別途費用はかかりません。
特徴的なのは2つのプランがあること。
価格が高いBプランの方が補償額も手厚いです。
ナース専科
ナース専科の賠償責任保険に関する公式ホームページはこちら
加入にはナース専科の会員になる必要がありますが、年会費や入会費はかかりません。
おそらく調べた中では最安値の1,580円。
その代わり補償は最低限、見舞金といった特有の補償はないようです。
各保険の比較を簡単にまとめた表
自分が選んだ決め手
私はもともと所属する病院から半強制的に勧められて日本看護協会に加入していました。
ですが、派遣看護師という働き方に変わるタイミングで日本看護協会に加入しているメリットが「看護職賠償責任保険」のみになってしまったため見直すことに
・今後は看護師として働く時間が短くなるという点
・今より医療処置などを行う機会も少なくなるという点で
なるべく安く最低限の補償があるナース専科を選択しました。
本文にも記載しましたが、自身の考えるリスクとかけられるお金、その他の特典などを天秤にかけて決めるのがおすすめです。
私と同じで「最低限補償があって一番お得なやつ!」という方はナース専科一択かと思います
訪問看護師は手厚い方がいい?
いろいろと調べていく中で、訪問看護師をする方の場合は
患者さんの自宅で業務を行うため高価なものに接触するリスクが高い
などの理由で補償が手厚い保険の方がよいという意見もありました。
高価なものに触れるリスクもありますし、家庭にお邪魔してご家族と接する機会もありますから「対物補償」や「人格権侵害」の補償が手厚いものの方がよいかもしれません。
逆に病棟など医療処置が多い環境で働く看護師さんは「対人補償」が手厚いものの方がよいのでは…?
と思うので、結局は自身の仕事内容から検討するのが一番だと思います!
さいごに:今後の働き方に悩んでいる方へ
「このまま今の職場で続けるべきか悩んでいる」
「もっと自分の時間を大事にして働きたい」
という方向けに看護師の多様な働き方に関する記事も書いています
これが正しい!というわけではなく、あなたの人生の選択肢を広げる1つの価値観として
よりよい働き方、生き方を模索していく中での参考にしていただければ嬉しいです。